白雪姫

『白雪姫』は、小さい頃から何度も観てきた作品で、TSUTAYAで借りるたびにワクワクしていたのを思い出す。『白雪姫』と『シンデレラ3』の二択で迷って、結果『白雪姫』を借りたのもいい思い出だ。

開始早々、今作のヴィランこと白雪姫の継母が登場。「鏡よ鏡よ鏡さん、この世で一番美しいのは誰?」といった有名なセリフが飛び出すかと思いきや、流石はディズニー、そんな平凡なセリフは言わせない。何か変なセリフを言わせて、鏡の中に閉じ込められた男が登場(魔法の鏡ではなく、鏡の中に閉じ込められた男というのが、ディズニーっぽい)。最初からすごい惹き込まれる。ただこの映画、冒頭からとても暗い!ディズニーの記念すべき一作目の長編映画が、こんなに暗くていいのかと思うほど暗い。音楽もどんよりしている。しかも継母は、白雪姫の心臓を箱に入れて持って来いとかトリッキーなことを言い出すし、空気もどんよりしたままだ。しばらく経つと、白雪姫が出てくるシーンが増えて、物語全体も明るくなっていく。小人たちとふれ合って、とても平和なシーンが流れる。ああ良かった。まるで、鶴瓶さんの家族に乾杯を観ているようだ。しかし、安心するのも束の間、恐ろしい継母のシーンに切り替わった。白雪姫の暗殺を企む継母は、魔法の薬を飲んで魔女に変身するわけだが、このシーンがとても長い。王子が白雪姫を口説くシーンよりも長い。あとこの魔女、テンションが高い。あの継母ととても同一人物とは思えない。もともと継母のテンションが高いのか、魔法の薬の副作用でテンションが高くなったのか分からないけど、これなら白雪姫を騙すことができるだろう。現に白雪姫は騙されて、毒リンゴを食べてしまった。白雪姫の暗殺に成功してテンションMAXの魔女。しかし、何故か小人たちに追いかけられて、森の中を走り、崖の上を登る魔女。この魔女、とてもアクティブ。継母のときよりもよく走り、よく笑う。最後は崖の上からまっさかさまに落ちていった。最後までアクティブだった魔女。登場人物の誰よりもアクティブなのではないかと思うほどアクティブだった。現に、城の中を走り回った後に、小人たちの家まで歩いて行って、森の中を走り、崖の上を登ったわけだから、相当なカロリーを消費したと思う。

そんなアクティブな魔女が観ることのできるディズニーの記念すべき一作目の長編映画『白雪姫』は、とても面白いので、ぜひ観てほしい。