101ぴきわんちゃん

同じディズニー映画でも、「白雪姫」や「ピノキオ」に比べると、「101ぴきわんちゃん」の思い出はあまり無かった。なぜなら小さい頃、たまたまTSUTAYAで借りた「101ぴきわんちゃん」のDVDが、傷ついていたか何かで途中で観れなくなり(クルエラが出てくるシーンの前ぐらいで映らなくなった)、それ以来、「101ぴきわんちゃん」を観る機会を無くしてしまったからだ。しかし、3年前ぐらい前にゲオで改めて「101ぴきわんちゃん」を観たところ、映画のお話自体の面白さと今作のヴィランであるクルエラというキャラクターの魅力に取り憑かれた。

魔法使いのキャラクター(マレフィセントなど)が好きだった僕からすると、何の魔力も持たないクルエラには、何か物足りなさを感じていた。そんな中、ディズニーランドのハロウィンショーに登場するマレフィセントやアースラ、白雪姫の継母といった魔女軍団の中に、一人の普通の女性として紛れ込んでいるクルエラの姿を見ては、この悪役(クルエラ)ただ者では無いと子供ながらに感じていた。また、黒や紫といった暗い色(マレフィセントやアースラの色)の中に白(クルエラの色)が入ると、一気に明るくなる。ディズニーヴィランズの中で白をまとったキャラクターというのは珍しく、その異質さも彼女の魅力の一つだろう。今思えばクルエラという悪役は、魔力こそは持たないが、ディズニーヴィランズの一つの完成形のようなキャラクターだった。オシャレで欲深くて、ずる賢くて、それでいてよく笑う。ぶち模様の毛皮のコートが欲しいだけで、99匹のダルメシアンを誘拐してしまうというクレイジーな所がとても良い。また『101ぴきわんちゃん』の原作では、高校時代、インクを飲んで退学になったというエピソードを持つクルエラ。かなりクレイジー。時々、ディズニー映画屈指の悪女と称されるクルエラだが、ディズニー映画屈指の変人と僕は呼びたい。

そんな変人クルエラの魅力が感じられる『101ぴきわんちゃん』ぜひ観てみてください。