ピノキオ

小さい頃からディズニー映画『ピノキオ』はよくDVDで観ていたため、今でも結構覚えているシーンが多く、『白雪姫』と同じくらい思い出深い作品となっている。

まず始めにこの作品、めっちゃ怖い。この頃のウォルト・ディズニーは、ホラー路線を目指していたのかと思うほど怖い。本来スカッと成敗されそうな悪役たちも全然成敗されないし、ブルーフェアリーは全然出てこないし、ロバにされた子供たちは元の姿に戻らないし、何かと後味が悪い。特に悪役たちが一人も成敗されないのは、子供ながらに何で?と謎だった。ただおもちゃで遊んでいただけのシド(トイ・ストーリーの悪役)でさえ成敗されていたのに。悪役も本当に悪い奴らばっかりで、キツネとネコの詐欺師コンビに、ピノキオを虐待する人形師、ピノキオたちを飲み込むクジラなど多数出演。中でも極めつけは、この世にいる全ての悪ガキをみんなロバに変えてしまう馬車屋の旦那(ピノキオを知らない人にとっては、なんのこっちゃ分からないだろうが)。こいつがとても怖い。ラスボスとして登場するレベルの怖さと悪さを兼ね備えている。こんな悪い奴が成敗されないのはおかしい。そんなモヤモヤからか、僕は子供の頃勝手に、ブルーフェアリーが、悪者全員を魔法の杖で石化するといった内容の後日談を考えていた。

またピノキオを題材としたディズニー以外の作品は本当に気持ち悪い。2019年には、『ほんとうのピノッキオ』という作品が公開された。子供向けのファンタジー映画と書かれていたが、予告編を観る限り、とても子供向けとは思えない。子供が観たら泣いてしまうんじゃないかな。また今年、新しい『ピノキオ』の実写映画がディズニープラスで配信されるらしい。空前の『ピノキオ』ブームがやって来たみたいだ。このブログを読んで怖くなった人は、『ピノキオ』の主題歌「星に願いを」を聴いてみてください。何か救われた気持ちになるでしょう。